広汎性発達障害児に対する指導

広汎性発達障害とはなにか？
　まず初めに、大切なお子さんが学習障碍や広汎性発達障碍等の各種障碍になったことについて、御両親様はもちろん場合によって祖父母様まで自分たちに原因があるのではないかと深くお悩みになることが多く見受けられます。
　しかし、子どもがこのような障碍になったのは誰のせいでもありません。心身の障碍の発露を予測し制御するのは現代の医学においても非常に困難なことなのです。原因としては遺伝的素因・ごく一部で各種疾病による後遺症・服薬による後遺症等が言われておりますが、多くの場合、直接の原因は特定できていないのが現状であります。
　従いまして、私たち家族も含め大人は、お子様の今できる範囲で、将来一番良い方策は何なのか？考えていくことが一番大切だと思い、家庭教師八転九起の会のスタッフ一同は本日も指導にあたります。

　当会の場合、家庭教師先の通院している生徒でこの病名を持つ児童が多い。高機能広汎性発達障害は下記に記したように多岐にわたる。私の主観だが医者としては比較的だしやすい病名なのかもしれないな。
　高機能広汎性発達障害：ＰＤＤとは簡単に書くなら、コミュニケーション能力が定型的に発達していないことより生ずる障害のことである。知的な遅れが比較的伴わないので本当に傍から見ても分りづらい。　うちでPDDの診断名をもらった家庭教師先の生徒の性格をみていても、妙に「いっこく」な部分があれば、「とんちゃかない」部分もあると思う。

話はそれたが、うちの家庭教師先の生徒ではＰＤＤにアスペルガー：ＡＳと高機能自閉症の生徒もいる。また、どちらにも特にきつくは出ないグレーゾーンで広汎性発達障害の診断名をもらった生徒も１０人以上はいる。

　このPDDの怖いところで、ある児童の問題行為が、傍から見ると個性からでてきたものか、或いは疾病からくるものなのか分りづらいことだ。つまり、周囲からの理解がされづらいので学習障害ＬＤとか２次障害を起こしやすい。
　具体例を書いてみるか。何れも広汎性発達障害の診断名をもらった生徒の話だが疾病によるものなのか個性なのかは不明だ。

ｃｆ１　嫌がる女の子に付きまとう
　うちの生徒でストーカーまがいのことをした生徒がいたのよ。ＬＩＮＥでメールをガンガン送って友達拒否されるわ。携帯電話も着信拒否、それでも懲りずに家電にかけているのよ。悪いことは悪いと教えるしかないんだがね。ワシが言えば、言葉では「ハイ、分りました！！」というんだがね。児童の心底で、その女の子がいかに迷惑しているのか理解してくれないのよ。言葉だけだ。中々指導に根気が必要だった。

ｃｆ２　妙なものに興味を持つ
　これ上とは別の生徒だがね。アスペルガーでね。学校で自転車講習で覚えたんだろうなぁ。妙に交通法規を守っているのよ。そりゃ良いことだと思うよ。でもね。残念なことに俺、こいつ以外、自転車に乗っている中学生で手旗信号しているのを見たことがないのよ。う～ん。
　別に人様に迷惑をかけている訳じゃないからワシは良いと思うな。でも親御さん的には恥ずかしいという。その気持ちわかります。

ｃｆ３　特定の教科だけは絶対に宿題を出さない。
　生徒がはっきりと言わない。理由が本当にないようだから（或はどうでもいいような理由なんだろうか？）本当に困ったんだが、特定の教科の宿題を出さないケースがあった。
　別に成績は普通であり、できない宿題の量じゃない。しかし、なぜかやらなくて指導に困ってしまった。あんまし五月蠅く言うとも臍を曲げるような子だったから「まあ好きにしなよ」と敢えて看過して指導した。

ｃｆ４　半年に一回ぐらい駅や電車やバスに鞄を忘れたり、傘を置き忘れたり、物をなくす。
　親御さんが、あれほど注意しても、よりによって雨が降っている日に、なぜか傘を電車内に置き忘れるのだ。曇りの日なんか言うまでもなく紛失するのだ。本当に親御さんも児童も困っていた。荷物は手から離さないように、鞄には失くしてもいいように折り畳み傘を入れておくように指導した。残念なことに時期が経って油断すると必ず、静岡駅や静鉄ジャストラインに電話する羽目になるのだった。

　上記の事例のように、家庭教師八転九起の会はPDD：広汎性発達障害も対応可能です。この疾病の児童は塾とか学校みたいな大勢がいるマスプロ教育が苦手だから家庭教師が家庭学習の補助教育として向いていると思う。
　まあ相性・不相性があるから、当会においても全員が全員対応できない。現実問題お断りするケースもある。スタッフも頑固いるわけでないし、相性不相性というものがあるからね。お互い無理するのはしたくないね。生活指導を抜きにして勉強面だけを考えれば大学生の家庭教師でも相性さえあえば十分だよ。
　しかしね。世の中お勉強だけじゃないのよ。私どもは「正しいことは正しい。イケナイことイケナイ。やるべきことはやる」と障害があるなし関係なく、児童の特性に合わせて、生活面から指導をしております。この辺も理解いただいた上でお問い合わせをいただきたく思います。

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